福岡市の水炊き屋「とりなべマルニ」では、博多の町で古くからお客様をお迎えする際に
おもてなしのお料理として親しまれてきた“とりなべ”をご提供しております。
そんな昔ながらの博多の鍋を当時の伝統を重んじながらも、工夫と手間暇をかけ、常に探求心をもって、
より美味しいお鍋へと日々改善しております。初めての方でも“ホッとするどこか懐かしい味”と言ってくださる、
博多の鍋“マルニのとりなべ”をご用意して、皆様のお越しをお待ちしています。
大正時代に、天草大王の若雄が博多水炊き用の鶏として出回っておりましたが、昭和になって水炊きの需要が減ったため次第に飼育する数も減り、しまいには絶滅したようです。
その後、アメリカよりランシャン種を輸入し、
それに大シャモとコーチンの交配を続けて、
約10年の歳月をかけてようやく天草大王の復元に成功したと言われております。
そして現在は、飼育を許可された指定農場で
通常の約2倍、100日ほどかけてゆっくりと飼育されています。
そのため、その肉量は一般的な鶏と比べて多く、
弾力のある歯ごたえと旨味が絶品です。
そんな天草大王を当店では、丸ごと1羽仕入れ店で捌いております。
新鮮さと肉質を保つため非冷凍のチルドの状態で仕入れており、肉質は透き通ったピンク色です。
また、きちんと下処理された状態で届くため、捌きながら生の
状態で味見を行い肉質を確認します。
新鮮だからこそ、レバーも臭みがなく食べやすいので、苦手な方もぜひ一度、当店の肝刺しをご賞味くださいませ。
味の一番の要となるのが“スープ”。とりなべに入れる鶏肉同様、
スープに使う鶏がらも天草大王を使用しております。
通常、鶏がらを砕いて鍋に入れ、煮出していくことが多いのですが、
当店では砕かずにそのまま入れ開業当初から変わらぬ寸胴で、
鶏がらが自然とほどけるまで一日かけて煮出していきます。
手間暇かけて取ったスープは、旨味が濃くしっかりとした
味わいのため、当店のとりなべは、
お出汁でお召し上がりいただくスタイルとなっております。
まずは、鶏の旨味を感じられるスープでお召し上がりください。
その後、お好みで甘味を抑えた自家製“だいだいぽん酢”や
柚子こしょうで味の変化をお楽しみください。
マルニのとりなべは、地産地消への想いを大切にするため、食材は九州・熊本のものを中心に使用しております。美味しさを追求した結果、熊本の地鶏・天草大王に、
ふっくらジューシーな食感が特徴の熊本名物・南関あげ、熊本産のキャベツや乾麺と産地を
合わせることが、より美味しさを生み出すという結論に至りました。鶏の旨味、キャベツの甘味といったそれぞれの素材が持つ美味しさをご堪能くださいませ。